音楽工房 チセムジカ
音楽工房チセムジカがこれまでに手掛けた仕事を掲載いたします。
Book
『マーラーの姪 アウシュヴィッツの指揮者、アルマ・ロゼの生涯』
ウィルソン夏子 著
四六並製 240P 本体価格2500円 音楽之友社(2024年6月)
ウィルソン夏子さんはカナダ在住のノンフィクション作家。ある日、たまたま東京の編集部にいたときにカナダから電話がかかってきた。最初はよく聞こえなくて、「マーラーの目」だと思っていた。原稿が届いてビックリ。それはともかく、アルマ・ロゼのこと、ひとりでも多くの方に知って欲しいと思う。
『左手のフルーティスト』
畠中秀幸 著
四六並製 160P 本体価格1800円 音楽之友社(2024年3月)
畠中さんと知り合ってすぐ、この人の半生は本にしたほうがいいと思うようになった。取材を始めたのは2023年4月。直後に舘野泉さんの札幌でのコンサートがあり、おふたりの対談をWEBと本書に収録することができた。まだまだ進化を続ける彼の今後を注目したい。
『フルトヴェングラーが岩倉具視を連れて来た』
シュミット村木真寿美 著
四六並製 352P 本体価格3000円 音楽之友社(2023年10月)
フルトヴェングラー・センターの中村さんからこの原稿を紹介していただいた。以来、何度となくミュンヘン在住の著者とメールを交わした。2023年の5月にパリに行ったときはわざわざ会いに来てくれた。なかなか手ごわい文章で、登場人物は優に100人を超える。そのいちいちに裏を取ってくれた校正の小山君に感謝。
『北の前奏曲 早坂文雄と伊福部昭の青春』
西村雄一郎 著
四六並製 272P 本体価格2600円 音楽之友社(2023年4月)
個人的に名付けている「札幌シリーズ」の第一弾。西村雄一郎さんは黒澤明監督のオーソリティ。カバー写真の撮影に、砧の東宝撮影所に2回も足を運んだのは、私です。ぜひ札幌を舞台にした映像作品にしてもらいたいと願っている。
『そこにはいつも、音楽と言葉があった』
林田直樹 著
四六並製 208P 本体価格2300円 音楽之友社(2023年1月)
林田直樹さんとは前職の文京アカデミー時代に初めてお会いした。彼の書く文章の熱さに惚れ込み、なんとしてでも実現させたい企画だった。評論、エッセイ、インタビューと、彼の仕事の中枢をアンソロジーできたと思っている。もっともっと世の中に知られていい、音楽評論家である。
『ショパン プリンス・オブ・ザ・ロマンティック』
アダム・ザモイスキ 著 大西直樹、楠原祥子 訳
A5並製 288P 本体価格3600円 音楽之友社(2022年10月)
翻訳本を編集したのはずいぶんと久しぶりだった。一年近く翻訳が上がってこなくてさすがに驚いた。札幌に移ってきてから毎日校正していたことを思い出す。青柳いづみこさんの帯の文章が実に冴えている。
『イツァーク ヴァイオリンを愛した少年』
トレーシー・ニューマン 著 アビゲイル・ハルピン 絵 廣津留すみれ 訳
A4変形上製 40P 本体価格1800円 音楽之友社(2022年9月)
これは同期の北山さんの企画で、僕はサブとして彼女を支える役目だった。しかし最後の段階で東京を離れてしまい、いくつか北山さんにご迷惑をおかけした。企画会議で当時の社長が「僕はイツァーク・パールマンの熱心なファンでね…」と熱く語り出したことが懐かしく思い出される。ヴァイオリニストの廣津留すみれさん初の翻訳絵本である。
『音楽家である前に、人間であれ!』
石田泰尚 著
四六並製 112P 本体価格1800円 音楽之友社(2022年6月)
石田組の組長である石田さんの本はぜひともやりたかったもの。企画書を書いて事務所に送ったらすんなりOKをもらい、最初の打ち合わせではタイトルも含めてすべて「いいっすよ」と言ってくれた。WEB ONTOMOを借りて連載できたのもラッキーだった。続編も出したいと思っている。
『バイロイトのフルトヴェングラー バルバラ・フレーメル夫人の独白』
バルバラ・フレーメル 著 取材・文/眞峰紀一郎、中山実
四六上製 144P 本体価格2000円 音楽之友社(2022年4月)
もとは「音楽の友」誌で連載された「素顔のフルトヴェングラー」。フルトヴェングラー・センターの中村さんを通して、現在の著作権継承者アンドレアス・フルトヴェングラーさんに内容の確認していただいたのは貴重な体験だった。
『室井摩耶子 百一歳のピアニスト』
矢島多美 著
四六並製 240P 本体価格1800円 音楽之友社(2022年3月)
著者の矢島多美さんは、室井さんの私設秘書のような方。持ち込み原稿だったが、大幅に書き足していただいた。カバー撮影で室井さんのご自宅にうかがった際、目の前で「エリーゼのために」を弾いていただいたのが忘れられない。
『舞曲は踊る バッハを弾くためのバロック・ダンス入門』
浜中康子 著
A5並製 200P 本体価格2200円 音楽之友社(2022年3月)
音楽之友社にお世話になって初めて編集した本。引継ぎ企画だったが、発行まで丸々一年かかってしまった。バロック・ダンスという17世紀の初めにフランスで起こったダンスの詳細を映像付きで解説するという画期的な一冊。佐藤朝洋さんのブックデザインが秀逸だ。
Writing
「Pacific Music Festival 2023 GUIDE BOOK」
ARK BRASS 佐藤友紀さん取材 PMF組織委員会(2023年6月)
2023年PMFのピクニックコンサートとガラコンサートに出演したARK BRASSの佐藤友紀さん(トランペット)をZOOMで取材させていただいた。トランペットとの出合いからPMFでの思い出まで、PMFの事務局で1時間みっちりお話をうかがう。札幌での僕の初めてのライター仕事。有意義な時間だった。
Event
ご近所先生講座「大作曲家、最期の日々」
2023年9月2日~10月7日(全5回 毎週土曜日14:00~16:00)
ちえりあ恒例の「ご近所先生講座」に初エントリー。モーツァルト、シューマン、ショパン、ラヴェル、ヤナーチェクの最後の年、最後の曲にスポットを当て、彼らの人生を振り返るというもの。参加者は16名。毎回パソコンとCDを持ち込んで、なかばDJ気分だった。この企画、今度はクリークホールでやりたいと思っている。
「林田直樹、PMFとバーンスタインを語る」
2023年7月18日 PM18:30~20:00 SCARTSミーティングルーム
林田直樹さんがPMFの取材で来札されると聞き、『そこにはいつも、音楽と言葉があった』のイベントを自分でやっちゃえと思ったのがきっかけ。チラシとSNSだけの宣伝で、16名の参加と6冊の本が売れた。林田さんはいつものように全力投球で、CDやDVDを駆使して熱く語っていただいた。打ち上げのすすきのの塩ジンギスカン、気に入ってもらえただろうか。